車が浸水したら？正しい脱出法は？
近年、洪水やゲリラ豪雨などのニュースが多く、
道路が冠水し、交通事情にも大きな影響を
与えることがよく見られます。
実際車に乗っているときに道路が冠水、
クルマが水没してしまうような場合、
こういった場面に遭遇したら
パニックにならずに対応できるでしょうか。
水没してしまった場合に、
クルマから脱出する、正しい対処法を
色々なパターンで見てみたいと思います。
窓が開かない！そんな時どうする？
クルマから緊急的に脱出しなければ
いけない状況で起こりうるトラブル。
近年のクルマのほとんどが
電動パワーウインドウです。
便利になりましたが、その反面、
水による電気系統のトラブルで
開かなくなることがあるのです。
水没したらまずシートベルトを外し、
窓ガラスが水面より上にある状態であれば、
窓から脱出し、ルーフに上るようにして
脱出することが理想です。
しかし、この電動パワーウインドウが動かなくなった場合、
窓を割って脱出する必要があります。
一体どの窓を割ればよいのでしょう。
クルマのフロントガラスは合わせガラスで割れにくくなっている
フロントウインドウは、
合わせガラスを用いることが、
法律で義務付けられています。
これは、走行中の飛び石対策や、
衝突事故時に窓ガラスが割れて
乗員がけがをすることを避ける為です。
ヒビが入ることがあっても、粉々にはなりにくい為、
ハンマーで打っても割れにくいのです。
フロント以外の窓は？
それでは、リアウインドウや
サイドウインドウはどうなのでしょう。
ここには、強化ガラスが
用いられていることが多く、
衝撃抵抗が普通のガラスより
３～５倍割れにくくなっていますが、
合わせガラスよりは割れる可能性が高いのが特徴です。
しかし、近年ではリアウインドウやサイドウインドウにも
合わせガラスを用いている車種も増えてきているようです。
大雨の中、窓を開けることに
抵抗があるかもしれませんが、
浸水しそうだな、と思ったら
前もって窓をあけることが一番の対策のようです。
ハンマーがない場合は？
そもそもハンマーを持ち合わせていない！
そんなときはどうしたらよいのでしょう。
クルマの中にあるもので割れそうなもの。
ヘッドレストです。
ヘッドレストを外し、
金具部分で窓ガラスを割る。
もしくは窓ガラスのラバー部分の隙間に、
金具部分を突っ込み、手前に捻ると割れるそうです。
しかし、専用ハンマーでも
パニックの中割るのは至難の業。
練習できることでもないので、
やはり外に出ないことが一番です。
シートベルトがロックされて取れない！
窓ガラスが開かないことの他に、
シートベルトがロックされて、
身動きが取れなくなるトラブルが起こりえます。
じつは、このような場合にも
ハンマーが役に立つのです。
自動車メーカーが純正品として販売している商品や、
販売されている多くのハンマーには、
シートベルトを切断できるような
カッターがついています。
こういったものを非常用として
トランクにしまい込むのではなく、
運転席の近くに置いておいて、
どういった使い方ができるのか、
様々な場面を想像しておくことも重要な対策です。
クルマは前から沈む
普通の乗用車は、
前にエンジンやバッテリーがあります。
そのため前が重くなり、沈んでいきます。
そこに水が入ると電気系統はすべてアウト。
ニュースでもタイヤが見えないほどの
水位の中を動いているクルマがうつることがあります。
これはとても危険です。
タイヤが半分隠れるくらいの水位で、
危険を感じてください。
それ以上は動かず、ルーフにでるなりして
車を置いて逃げましょう。
前もった情報収集を
クルマの浸水被害は、
他人ごとではないのです。
だれもが浸水したくて
水に入っていくわけではありません。
あと少し。大丈夫かな？
そんな気持ちで進むと、
思っていた以上に道路が冠水していたり、
クルマの内部に水が浸水してしまって
動かなくなってしまうのです。
クルマも大切ですが、
あなたの命がなによりも大切です。
今後の天気や道路状況、様々な情報を集め、
出来る限り安全に、
危険な行動をしないで済むよう、
努めたいものです。
