免許証返納のその後って？
近年急増している高齢者の交通事故。
毎日のように悲しいニュースを目にすることが増えました。
本当に悲しいニュースです。いたたまれない。
そして、『高齢者の免許証返納』がたびたび話題になりますよね。
有名人が返納を率先して促したり、
なにかほかの制度を提案したり、そんな風潮が見られます。
一度車の便利さを知ってしまったら、
今まで当たり前に運転して出かけていた外出ができなくなる、
と考えたら。
もちろんプライドだってあるでしょう。
なかなか難しいところではありますよね。
判断力が衰えたとか、運動能力が衰えたとか、
なかなかそういうのって認めたくないものです。
進まない免許証の返納についてのニュースを
目にすることが増えました。
返納したら変わる生活
車って便利ですよね。
一度この便利さを知ってしまったら
なかなか抜け出せない。
雨でも台風でも、暑くても寒くても、
目的地まで荷物も運べるし、
満員電車にのることもない。
特に今回返納を言われている高齢者の方にしたら
車のない生活は、想像するだけでも
うんざりしてしまうかもしれません。
でもそれに代わるものがあればどうでしょうか。
返納者に交付される無料サービス
栃木県のある自治体では、
返納者を対象としたサービスに
申請が殺到しているようです。
それが、
終身無料乗車券。
これは65歳以上の自主返納者に交付されて、
市内を走るバス、路線バス、
さらには予約すれば電話一本で
乗り合いバスで希望の時間に自宅まで
迎えにきてもらうこともできるとか。
地域内はもちろん、
地域外でも病院や役所など
指定の場所であれば送迎してくれる。
これ、すごくないですか？
いわばタクシーのような使い方が
無料でできてしまうということ！
これは返納を促す制度ですね！
返納してもいいかな、
不便にならないで生活を送れそうだな、
そう考える人も少なくはないはずです。
でも本当に無料で提供で大丈夫？
車だって、持っているだけで自動車税やら、
点検、もちろん乗っていればガソリン代だってかかります。
この制度、大変な人気で、
すでに混みあっている場合には
希望時間に沿えないこともあり、
バスの台数増加やエリアの拡大を検討していくとか。
でもそれって無料でやっていけるのでしょうか。
こういう制度ははじめだけ盛り上がるのではなく、
しっかり長く続いてくれないと
免許証返納の増加にはつながりませんよね。
それにもっともっと全国的に広まってほしい。
都内のように交通網が発達しているエリアと、
地方のようにバスの本数がとても少ないような地域では
また事情も違ってきます。
無料でやらなくても、少しお金を取ってでもいい、
行政の無理のない制度を組み立てて、
長くよりよい制度になっていってほしいなと思います。
自分が返納者になるって考えたら・・・
皆さんは身内や近しい人に、
免許証返納したら？と言えますか？
きっと今の若い人より、
返納者くらいの年齢の方のほうが車が好きだったり、
憧れだったんではないかな、と。
あくまでも私の意見ですが、
そんな人たちが車を手放すって、
結構な勇気と決断が必要だと思うんです。
今まで車を乗ることを楽しみにしていた父、
次はどの車に乗るか楽しみにしていた祖父、
車で孫に会いにいくのを楽しみにしている母や祖母。
もちろん買い物や旅行だって車で行けなくなる。
免許の数だけ、いろいろな思い出があると思います。
ただ危ないからもう免許返したら？
というだけでは、楽しみを奪ってしまうような気がします。
もちろんそれが事故を減らす最善策ではあるのですが。
新しい思い出づくりができるように、
返納のメリットを見出して
日々流れる事故のニュースがなくなって、
悲しい思いをする人が減ってくれればいいなと、
心からそう思います。
