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高校野球 将来を見据えた判断に

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夏休みといえば高校野球!という方も多いのではないでしょうか。

 

高校球児たちの熱い姿勢や涙、その試合を見守ると

年を重ねれば重ねるほど、目頭が熱くなってしまいます。

 

今年もいよいよ決勝戦というところで、

ひとつの試合が話題になっています。

 

25日の全国高校野球選手権大会 岩手大会の決勝

花巻東と大船渡の試合です。

 

 

注目投手

 

大船渡には今年注目の選手がいます。

高校生の公式戦最速タイの160キロをマーク、

最速163キロの右腕を持つ、佐々木朗希投手です。

 

しかしこの試合で、国保監督は彼を登板させませんでした。

 

そしてチームは12-2で敗退。

甲子園出場は叶いませんでした。

 

 

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監督の苦渋の決断

 

もちろん監督だっていじわるで登板させなかったわけではないですよね。

 

本人も肩に違和感を感じていたという報道もありました。

 

今を我慢させてプロで活躍するのか。

無理に投げさせてでも勝利を勝ち取り、将来をつぶすのか。

 

苦しい決断だったと思います。

 

選手たちからは、「自分たちにも相談してほしかった」という声もあるようです。

 

 

連投は英雄?

 

近年では甲子園が神格化されているイメージもあり、

甲子園のためには多少のリスクもいとわないという雰囲気も問題です。

 

また、連投記録や連続出場記録など、

体を酷使していることを美談として扱うことにも問題があるように思えます。

 

そもそも連続日程にならないようなスケジュールになっていることが

一番理想ではありますが・・・。

 

限られた夏休みという期間で開催される大会ではありますが、

もう少しゆとりのある日程配分になればいいですよね。

 

現在はアメリカ大リーグ、マリナーズで活躍する

花巻東の卒業生、菊池雄星選手も、

 

「これは投げる、投げないの問題ではなく、

(連投になる)日程になっていることを

全体的に考えていかなきゃいけない」

 

「大変な決断だっただろうし、

監督佐々木君信頼関係は相当なもの」と話しています。

 

 

答えのない今回の判断

 

佐々木投手は前日の準決勝で129球を投げて完投しています。

そして「故障を防ぐ」という判断で決勝には出場しなかった。

 

その代わりに夏初登板の投手を出しています。

 

本人も肩の違和感を訴えていたことや

選手と話しあってきめたことではないこと。

 

きっとこれ以外にも様々な要因のある中での決断。

 

誰も、誰のことも責めることはできないと思います。

 

しかし他の3年生のことを考えると複雑な想いです。

将来を考えられて登板しなかった佐々木君

 

今回の夏の大会で、高校で野球を引退し、

それぞれの道へ進む多くの生徒たち。

 

その子たちにしてみたら、甲子園へ行きたい思いもあったと思います。

 

しかし佐々木くんの存在が大きくなりすぎたことと、

期待がかけられすぎてしまったことも問題であるように感じます。

 

 

監督の采配

 

365日、辛い練習を共にしてきたチームメイトや監督の判断。

 

生徒たちに相談はなかったといいますが、

国保監督の今までの方針を見ると、

体力温存チームメイト全員が活躍する場をつくること、

 

今回のような判断をすることは

生徒たちにとってはもしかしたら珍しいことでは

なかったのかもしれません。

 

実際、佐々木君も笑顔で

「わかりました」と降板を承知していたようです。

 

確かに甲子園出場が叶わなかったのは、

残念なことかもしれません。

 

しかし、外部の大人がそれを批判したり、

アンケートを実施して正しかったのかどうかを議論したり、

 

ましてや学校にクレームの電話をいれるなんてことは、

必要のないことです。

 

本人たちが納得していれば、

結果として受け入れられれば、

甲子園出場にこだわらず、

今までの辛い日々も報われるのではないでしょうか。

 

今回のこの試合を受けてするべきは、

体制の見直しです。

 

以前から言われている球数制限や、日程の前倒しなど、

今後同じような想いをしなくていいように整備していくことこそが

この試合から学ぶことなのではないでしょうか。