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児童虐待 しつけと体罰を分けるものとは~

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悲しいニュースというのは

毎日のように流れており、耳に入ってきますよね。

 

特に元保育士のわたしが心を痛めるのは

「虐待」に関する事件です。

 

無限大の可能性を秘めたお子さんが

死の道へ導かれることも

とても心苦しく思いますが

 

そうでなくても親御さんから愛情をもらえず

心がどんどんすさんでいく、

その過程の方が苦しく感じられます。

 

親御さんも人間なので

いくら自分の血を分けたお子さんといっても

ときには怒りを覚えたり叱ったりすることもあるでしょう。

 

聖母になることなんて容易くないですからね。

誰だって感情的になることは間々あります。

 

 

だからといって虐待が許されるわけがない。

 

 

 虐待が巻き起こす現状とは

 

先ほども述べたように

児童虐待によるお子さんの死亡が多く報道されていますが

 

毎年50人前後が虐待によって死亡しているため

実際は氷山の一角に過ぎないということが分かりますよね。

 

しかもその過半数は両親のいずれか、

もしくは両親ともによるもので

全国の児童相談所における児童虐待相談対応件数

うなぎ登りで増加しているというのが現状です。

 

 

 

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そもそも児童虐待とは

 

厚生労働省は以下の4種類に分類しているそうです。

 

 

◇身体的虐待

字のごとく、殴る・蹴る・

投げ落とす・激しく揺さぶったり

 

やけどを負わせる・溺れさせる・首を絞める・

縄などにより一室に拘束するなど

 

暴行を加えるという行為です。

 

このタイプの虐待は

目で見て分かるような傷・痣があれば

周囲も発見しやすいですが

 

虐待発覚を恐れて洋服に隠れた部分など

見えない箇所にだけ

暴行を加えるという

姑息な手段を用いる場合もあります。

 

 

性的虐待

お子さんに対して性的行為をする・性的行為を見せたり

性器を触ることや触らせること・ポルノグラフィーの被写体にする

などのような行為が挙げられます。

 

他の家族のいない密室などで

被害に遭うことが多いため

 

身体的虐待と比較すると

気付かれにくいという特徴があります。

 

本人が告白することが

発覚への近道でもありますが

 

加害者から口外しないよう

脅されている場合もありますし

 

乳幼児期から始まっている場合

子ども自身が性的虐待を受けていると

認識できていないこともあるため

現状はなかなか難しいようにも感じられます。

 

 

◇ネグレクト

家に閉じ込める・食事を与えない・

ひどく不潔にしたり

 

自動車の中に放置する・

重い病気になっても病院に連れて行かない

など育児放棄の状態に

置かれていることによる虐待です。

 

これは低年齢から受けやすいことや

身の安全や健康が脅かされることで

死に至るケースもあります。

 

育児放棄・放置だけでなく

貧困により保護者の不在が多いような場合などでも

ネグレクトのリスクが高まることがあります。

 

 

心理的虐待

言葉による脅し・無視・差別的扱い

子どもの目の前で

他者に暴力をふるうなどの行為です。

 

こちらも自身には傷・痣などがなく

身体的虐待と比較すると発覚しにくいですが

 

身体的虐待と同じくらいの強さで

心に傷を与えるとも言えます。

 

 

上記の他には「経済的虐待」といって

本人の所持金などを無断で使いこんでしまうような虐待もあり

 

老人虐待や障害者虐待でしばしば問題になります。

 

 

 日本でもようやく「体罰禁止」の法律が制定

 

世界の多くの国に体罰を禁止する法律があるそうですが

日本ではこれまで法に明記されていませんでした。

 

時代の変化によるものなのか

わたしは元々体罰によるしつけって

必要なのかと疑問だったので

今更と思ってしまうところなのですが

 

2020年4月に施行される改正児童虐待防止法

「親は児童のしつけに際して体罰を加えてはならないこと」

が明記されることになりました。

 

 

児童虐待の問題を取り上げたときに議題に挙がるのは

「しつけ」と「体罰」の境目だと思いますし

 

現に、虐待を指摘された親の多くが

「子どものため・良かれと思いしつけの一環として行った」と主張します。

 

平成生まれのわたしには正直分からないのですが

昔は叩かれたり蹴られたりして

育ったのだという旨の話をする方もいたり

 

しつけの一環で行う体罰

肯定的に捉える大人がいます。

 

そういう時代があったことを

否定するつもりはありませんが

 

いくら保護者がよかれと思っていても

過剰な訓練・厳しいしつけなどで

子どもの心や体の健康が阻害されるようなことがあったり

 

被害を受けた側に耐えられないほどの苦痛を与えていれば

それはもう虐待だとわたしは思うのです。

 

1人でも多くのお子さんが毎日を健やかに

過ごしていけるような国になればいいなと思います。