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路線価4年連続上昇 それっていいこと?

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国税庁は7月1日、

2019年分の路線価(ろせんか)を公表しました。

 

 

バブル崩壊後初の4年連続上昇、

全国最高額は34年連続で

 

東京・銀座の「鳩居堂前で1平方メートルあたり

4560万円だそうです。

 

「今年もこのニュースね~」「銀座ね~」

と聞き流す方も多いはず。

 

でも、そもそも「路線価ってなに?」

「土地の価格なんて興味がないけど?」と思われた方へ、

 

土地の価格と路線価について、

簡単にまとめてみました。

 

 

1つの土地なのに?

 

「一物四価(いちぶつよんか)」という言葉をご存知ですか?

土地には4つの価格があるという意味です。

 

なぜ1つの土地に

4つの価格があるのか不思議ですよね?

 

それは、それぞれ別の機関が、

それぞれの目的のために価格を決めているからです。

 

「実勢価格(じっせいかかく)」とは、

土地を売る人と買う人が決める価格です。

 

「公示地価(こうじちか)」は、

一般の土地取引の基準とされているもので、

 

土地の適正価格を守ることを目的として、

国土交通省が決める価格です。

 

相続税路線価」とは国税庁が設定する、

相続税贈与税という税金の計算用の価格です。

 

公示地価×80%が目安で一般的に

「路線価(ろせんか)」と呼ばれています。

 

「固定資産税路線価」とは市町村が設定する基準で、

固定資産税という税金の計算用の価格です。

 

公示地価×70%が目安です。

 

このように、1つの土地に 

実勢価格、公示地価、2種類の路線価、

という4つの価格があり、目的や用途によって

使い分ける必要があります。

 

 

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路線価はどうしても必要なの?

 

路線価の路線とは鉄道の線路ではなく、

道路を意味します。

 

国税庁は道路(公道)に値段をつけて、

その道路に面している宅地1平方メートルあたりの価格を設定したのです。

 

つまり1つの道路に面している土地は同じ値段で、

道路の値段に、面している土地の面積を掛け算して、

その土地の価格としているのです。

 

さらに、宅地の価格は、

形状や利便性に応じて補正(ほせい)がされることがあります。

 

多くの人に税金を納めてもらうために、

評価方法を一律にわかりやすく、

計算しやすくすることで、

不公平が生じないように考えられています。

 

全国の主な路線に対して価格をつけるため、

調査の地点は約33万、公示地価の10倍以上となっています。

 

路線価は税の公平性、効率性から考えると、

どうしても必要な価格なのです。

 

 

 

路線価、上昇ということは・・・

 

路線価は国税庁のホームページで

誰でも見ることが出来ます。

 

所有している土地などを

調べてみるのもいいですよね?

 

但し、全ての土地に路線価があるわけではありません。

 

路線価は主に市街地が対象で、

郊外や山林、農地などにはつけられていない場合があります。

 

ちなみに、路線価がない土地の相続税は、

固定資産税評価額をつかって計算されます。

 

路線価が上昇していると、

景気がよく感じられますが、

 

土地の評価が上がっているので

色々な税金の負担が増えます。

 

いわゆる、実質的な増税なのです。

 

人口が減少し、高齢化社会となりつつある日本。

若い人が、土地を購入しようとする時や、

親から相続した時に、税金が高くては困ってしまいます。

 

 

まとめ

 

土地には、それぞれの機関が

それぞれの目的の為に設定した4つの価格があり、

一物四価と呼ばれています。

 

評価方法が違うため、

目的によって使い分けることが必要です。

 

路線価は、国税庁が設定する

相続税贈与税という税金を計算するための価格です。

 

路線、すなわち道路に値段をつけて、

路線に面した土地の価格を計算することで、

 

税金を公平に、効率的に

徴収できるように設定されています。

 

2019年の路線価は4年連続上昇

特に訪日外国人の増加やオフィスの需要が拡大し、

大都市と観光地の上昇が目立ったようです。

 

但し、路線価の上昇は、

増税や土地の価格の上昇につながる

可能性が有ることを忘れてはいけません。