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認知症「食事にも困った症状」が・・・

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認知症とかアルツハイマーという言葉は、

聞いたことがあるし、どんな状態なのかご存知の方も多いはず。

 

ご飯を食べたのに、「まだ食べてない!」というシーンは

ドラマなどで何度か見たことがありますよね?

 

でも、出された食事を素手であさるように食べたり、

逆に食事を前にしても、全く食べる意欲がなかったり、

訳のわからないことを叫んでみたり。

 

「食事をする」という1つの行為でも、

人によって症状が異なるのは、知られてないかも。

 

そこで、認知症による「食事の色々な困った症状」をまとめてみました。

 

 

認知症の種類によって症状が違うの?

 

認知機能障害という症状を引き起こす認知症に、

種類があるのをご存知ですか?

 

アルツハイマー型」は特殊なたんぱく質のかたまりがふえて、

脳の正常な神経細胞がゆっくりと減少していく認知症です。

アルツハイマー型」の症状の特徴は記憶障害です。

 

記憶がないので、食べたごはんを「食べてない」と主張したり、

目の前の「おにぎり」が食べ物である事を忘れてしまっているので、

 

目の前に置かれても、どうすればいいのか分からない。

といった症状が出てしまいます。

 

 

レビー小体というたんぱく質が蓄積していく「レビー小体型」

症状の特徴は幻視や視空間認知障害です。

 

つまり、わかめごはんがアリの入っている虫入りごはんに見えるし、

目の前のスープは見えていても、

スープがそこにあることが認識できないので、

いくらスプーンですくってもスープをすくえないという症状です。

 

 

「脳血管性」脳梗塞くも膜下出血などが原因で

血液循環が悪くなり、脳の一部が損傷してしまう認知症です。

 

特徴は血管障害がおこった場所によって症状が違うということです。

食事に関しては、飲み込みに関係のあるところに障害を受けると、

うまく飲み込むことが出来ずに、むせて食べられないという症状が出ます。

 

また、障害の場所によって

半側空間無視、つまり料理の片側しか認識できずに

半分残してしまうという症状が出たりします。

 

 

「前頭側頭型変性症」は考える場所である前頭葉や、

言葉の意味を理解する側頭葉が変性、委縮してしまう認知症です。

 

特徴的な症状としては抑制が利かなくなることがあげられます。

つまり、食事についても抑制がきかずに早食いや過食、

食べ物を詰め込みすぎてしまうといった症状が出てしまいます。

 

 

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症状によって、どんな対応をとればいいの?

 

記憶障害については、それを否定するのではなく、

意識を他に向けるようにすること。

 

食べたのに「ごはんを食べていない」ときには、

「もう食べた」と否定するのではなく

「今作っているから、もう少し待てる?」と伝えるのです。

 

「おにぎり」を「おいしいですよ。一緒に食べましょう」と

食べ物であることを認識させてあげましょう。

 

幻視は本人にはそう見えるのですから、

否定せずに、他の食べられる物に変更してみましょう。

 

 

視空間認知障害については、器を1つにしたり、

色を工夫したり、最初の数口を介助することによって

解決出来る場合があります。

 

 

むせて食べられない場合には、

食事内容を変更したり、脳の血流回復後に

専門家の指導のもとでリハビリを勧めてみたりすることもあるそうです。

 

 

半側空間無視の症状には、半分食べ終わったお皿を

くるっと回転させることで、もう半分も認識することができたり、

 

抑制がきかない場合には、

1つずつ小出しにして食べてもらうなどの工夫が必要です。

 

 

まとめ

 

認知症には「アルツハイマー型」「レビー小体型」

「脳血管性」「前頭側頭型変性症」などの種類があり、

 

認知障害という共通の症状以外にも、

その種類によって記憶障害、幻視や

 

視空間認知障害半側空間無視、自己抑制が出来ないなど、

様々な症状出る場合があります。

 

「食事の色々な困った症状」に対応するためには、

相手を観察し、否定せず、症状に合わせた工夫をして

取り組むことが大切なようです。

 

認知症!まだまだ、自分には関係ない」と思われがちですが、

高齢化社会になりつつある昨今、

 

食堂などの公共の場で認知症の方や

ご家族と一緒になる可能性も。

 

認知症の食事について、ちょっとした知識があることで、

相手やお世話をされている方の立場に立って考えることが出来たら良いですね。